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西尾法人会について

▲講師の三反園氏

 
 通常総会終了後、記念講演会があり、テレビ朝日コメンテーターの三反園訓さんが「舞台裏から見た政治・経済」と題して話した。
 
 三反園さんは「安倍晋三さんが総理大臣になって4回ほどお会いした。今月お会いしたときも元気そうで、体調も良いといっていた。総理大臣にとって何が一番大切かと尋ねたら『運』だといわれた。総理になるのも運。当時は総裁選に出ないほうがいいといわれていたが、信頼する菅さん(菅義偉官房長官)が言った『今はつらいけど、がんばれ』や、奥さんの『人生は一度しかないんだから、やりたいことをやりなさい』という一言が後押しとなった」というエピソードを披露した。
 
 国内の景気については東京五輪が開催される2020年までは堅調だろうという展望を解説し、安倍総理が推し進めようとしている集団的自衛権については、自民党と公明党の駆け引きがある中、この件で公明党が連立を離脱することはないと述べた。「自民党が大勝した前回の衆院選では、公明党の支持がないと過半数には届かなかったし、公明党も与党にいるから思いを遂行できるので自民党とは離れられない。集団的自衛権はできるだけ骨抜きにして、妥協案でいきたいという自民の流れでいくのではないか」との見解を示した。
 
 ポスト・安倍については「なかなか適任者がでてこない。しいていえば石破さんか。今後出てくる可能性が高いのは、やはり小泉進次郎さん。小泉さんが来るというだけで人がすごく集まる。特に女性の人気はすごい。こういった若手が控えているから自民党は強い」と話し、「逆に野党が情けない。再来年には衆参ダブル選挙がある見通しで、印象付けるためにも選挙の半年ぐらい前から野党が政界再編で動きだすと思う」と話した。
 
 日本経済については、「大企業による牽引があり、1月~3月は上がった。消費税増税があり、4月からは落ち込むだろう、でもそんなに落ちないと思っていたらやはりその通りとなった。こんな感じで2020年までは徐々に景気が上がっていくのではないか。ただ、勝ち組と負け組の格差がより一層顕著となる。都市と地方の格差もどんどん開いていく」と述べ、「勝ち残るためにはリーダーシップと経営者の判断がとても重要になってくる。そのためには人材育成が何より大切で、企業においてはいかにして社員のモチベーションを上げられるかにかかっている。経営者に必要なのは常識にとらわれない勇気をもつこと」だと話した。
 
 最後に、総理大臣になるための5条件として「1.見た目(雰囲気)、2.言葉、3.ブレないこと、4.体力、5.持って生まれた運」を上げ、これらは経営トップにも言えるとし、「長く総理大臣を務めるには、これだけはやりたい、という明確なビジョンを持っていて、さらにそれがブレないことが必要。あとは精神的ストレスにいかに耐えられるか。総理大臣は毎日決断を求められ、相当なストレスがあるが、これは経営トップも同じ。運はその字のごとく、自分で努力して運んでくるもの。自分が努力しなければ運は来ない」と話し、これからの経営者のあるべき姿を総理大臣に重ねてわかりやすく話した。